07/17 横浜DeNA10-2東京ヤクルト(ハマスタ)
初回に濵口の持病が出て2点を先制されるも、その裏すぐに桑原のソロで1点を返す。3回、先頭の蝦名が死球で出塁すると、桑原が三塁線へドラッグバント。これが決まってノーアウト1、2塁。佐野と宮崎のタイムリーで逆転すると、さらに2アウト2、3塁から戸柱が2点タイムリー。一挙4点と苦手のサイスニードを攻略した。6回にも桑原、佐野のタイムリーなどで5点を追加し、試合を決めた。
ポジ
桑原が長打に小技に、サイクルヒットにリーチをかける3安打の大活躍。まずは初回、2点を先制されたところで、チームが苦手とするサイスニードに対して、フルカウントから2球ファウルで粘り、8球目のチェンジアップを泳ぎながらも前で捌き、打球はレフトのポールを直撃した。
2点を先行され、苦手のサイスニードということで、今日は厳しいかなという雰囲気の中で、希望の光を灯す一発になった。2号はハマスタでは今季初のホームランとなった。
3回は死球の蝦名を置いて、三塁線へのドラッグバント。下がっていた村上も間に合わず、サイスニードも捕ったが投げられなかった。一発の後にバントヒットと多彩な攻撃を見せた。プロ11年目で初の成功と言っていたが、右打者とは言えそうとは思えない印象だが、これはナイスアイディアだった。
6回には、1点を追加してなおも1アウト満塁で、外野が前進守備のところ、ライトのサンタナの頭を越える2点タイムリー二塁打。これはサンタナの拙守もあるかなと思うが、このシチュエーションで逆方向へ大きな飛球を打てたことが勝ちだろう。
ホームラン、ヒット、二塁打と自身2度目のサイクルヒットにリーチをかけた状態での8回。久保がストライクを取れず四球。8点リードの場面、多少のボール球をファウルしても良かったかも知れないが、バッティングを崩しても良くない。しっかりと見て、自分らしい打席にできたことは良かったと思う。6月の.333に続いて7月も.314と、2番に入ってもチームを牽引できている。
最初の打席では、ノーアウト2塁で進塁打を打てずに凡退した戸柱だったが、3回に逆転した後の2アウト2、3塁で、サイスニードのチェンジアップを泳ぎながらも拾って、ライト前へ落とした。試合の主導権を握る2点タイムリーになった。不甲斐ない前の打席の汚名返上となる一打だった。
守っては、立ち上がりは濵口の不安定さに苦労したが、何とか2点でとどめ、その後は良かった前回、前々回のように力のあるストレートを軸に、うまくチェンジアップなどを使ってタイミングを外した。リードが広がった終盤は、入江、砂田、三上とあまり登板機会はなく、状態がそれほど良いとは言えない投手たちもうまくリードした。
現状は嶺井が中心の起用で、濵口の登板だけ週1でスタメンマスクを務め、それ以外は代打での起用になっている。伊藤光も同様で、コロナの陽性判定を受けて離脱してしまったが、東の先発だけスタメンで出場している。3人の捕手で相性も考慮しつつ、負荷分散も図っている。レギュラー1人が理想とは言われるが、昔の捕手よりもやることも考えることも多い時代で、このような形で各選手のパフォーマンスを最大限にすることが良いのではないかと思う。
濵口は、6回2失点とQSで4勝目を挙げた。初回はいきなり山崎を歩かせてしまい、持病である立ち上がりの悪さを露呈した。バントの後、内川を打ち取ったが、村上と勝負して返り討ちに遭った。サンタナの当たりは良くなかったがコースヒット。オスナには決め球が決まらずに、チェンジアップを巧く拾われてしまった。初回から28球で、濵口らしいと言えばそうなのだが、どうなるのかという立ち上がり。
しかし、2回は下位打線で、古賀を1球で打ち取れたことが良かった。サイスニードも3球三振で、山崎にもフォークが決まった。3回も中軸の打順で村上も含めて三者凡退で、チームの逆転を呼んだ。逆転したもらった後の4回に連打でピンチを招いたが、西浦のバント失敗も大きかった。ランナーがサンタナで、あれだけ投手の正面に転がって行っては楽に封殺できる。さらに、古賀はピッチャーゴロで併殺打。この回のピンチを切り抜けたことで、試合の流れは大きくベイスターズに傾いた。
6回裏に打順が回り、代打が出て降板した。82球だったので、通常ならもう1イニング行くところかと思うが、何か理由があったのかも知れない。結果的には、6回裏に5点のビッグイニングとなり、勝ちパターンのリリーフも完全に休めることができた。先発を6回で降ろしても、こういう形になれば温存できる。
ヒーローインタビューでも歯切れは悪かったように、初回があるので満点とは言えないが、しっかりと試合を作った投球だったと思う。次回はオールスター前の甲子園での3連戦となるかと思うが、前回初めて敗北を喫したので、反撃して欲しいと思う。
ヤジ
初回、濵口が先頭の山崎を歩かせ、太田がバントで送って1アウト2塁。5番のサンタナは実戦が十分でなく見切り発車でスタメン起用しており、内川を打ち取れば村上は最悪歩かせてもというところ。内川のセカンドゴロで2アウト3塁となり、村上には初球インサイドのストレートでボール。
ところが、2球目もインサイドだったがストライクゾーンに入り、きっちりと捉えられてライト線へのタイムリー二塁打。打たれるのは仕方ないが、まともに勝負する場面でもない。どういうつもりでインサイドを突いたのか分からないが、ボール球にすべきだろう。濵口のコントロールミスかも知れないが、長打となってしまったのは痛かった。
2回は先頭のソトが二塁打で出塁したが、後続が進めることすらできなかった。戸柱は始めから進塁打を意識していたが、意識が強過ぎたのか、初球のボール球を空振り。2球目は真ん中低めのストレートを見逃しでストライク。3球目はストレートを当てに行ったが、引っ張り切れずにピッチャーゴロ。進塁打の意識ははっきりと感じたが、技術的に及ばなかった。前述の通り次の打席で取り返したが、こういった打席は課題として取り組んで欲しい。
続く森も、ストレートに当たらず三振。サイスニードのストレートには完全に遅れていて、当たる気がしなかった。2番手の宮台にもストレートはバットに当てられず。ヒットも変化球や140キロ台前半のストレートを逆方向に打つことが多く、こうした速いボールをどのように捉えるか、大きな課題となる。もちろんまだ若い選手なので、今どうこうよりも今後が重要。ただ、試合に出る以上は、速いストレートが来たら当たりません、というわけにはいかない。
キジ
先週に続いて、土日を連勝。あれだけ負け続けた土日も4連勝となった。日曜のハマスタは今季初勝利で、昨年10月10日の中日戦で、柴田のサヨナラ犠牲フライで勝って以来となった。
コロナの陽性判定者を多く出し、メンバーが揃っていないヤクルトに対して、前日のサヨナラ勝ちの流れをそのままに、2点差を逆転勝ち。連勝でマジックの再点灯を許さなかった。実際のところ、好守にメンバーが揃ったヤクルトだったら、こうは行かないだろうなというのは感じる部分が多かった。
しかし、ベイスターズも4月に経験したように、出場可能な選手で試合を続行するルールなので、これはお互いにやむを得ないこと。現在の状況では、ベイスターズも同じことになる可能性も低くない。4月のことがあるので、他球団に増して対策を取っているとは思うが、それでも完璧に防げる類のものではない。勝てるうちに勝っておくということが大事だろう。スライド続きだったことも影響したかも知れないが、苦手のサイスニードを打ち込んだことも、今後に向けてはプラス。
6月末に、借金9を数える状況で、チーム通算の借金1,000が目前だった。そこを回避し、もう二度と借金1,000となる日が来ないことを願った。その日を底に、チームは大きく借金を減らし、ついに1つだけになった。三浦監督がチームに与えた、オールスターまでに5割という目標もかなり現実的になっている。以前にも書いた通り、1997年のような軌道に乗っている。
前述した通り、コロナの影響でどうなるか分からない不安は付き纏う。既に東と上茶谷が離脱している状況だ。だが、オールスターまでに借金を減らし、8月の奇跡的な追い上げを見せる要素は出て来ている。その時よりも差が大きい、11.5ゲーム差という状況ではあるが、まずは借金生活を終えて貯金を作ったところで、次の目標としてそこへ近づいて行くというステップに入って行きたい。
バンテリンドームでは相性が良いが、好投手の高橋宏との対戦となるので、気を引き締めて行かなければならないだろう。まず、バンテリンドームで勝ち越し、借金を完済した状態で、オールスター前最後の阪神3連戦に入れるようにして欲しいと思う。
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