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番長が挑む初めての短期決戦 投手編 

番長・三浦監督が就任2年目で初めてのCS進出。短期決戦は初采配となる。ラミレス前監督は、今永ら先発投手をリリーフで使ったり、相性重視で思い切った起用も見せた。三浦監督はどのような采配を揮うのか注目される。まずは投手陣の陣容を確認し、起用について考察してみる。

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予想メンバーと成績

9月25日に2位が確定してから、投手陣は何人かの入れ替えを行い、CSに備えて来た。それらも踏まえて、陣容と起用法はだいぶ固まって来たように思う。

右前腕の炎症で離脱していたクリスキーが1軍に合流していた。復帰に向けて実戦登板に入ったところで、コロナの陽性判定を受け、10月2日にファームで登板したが西田の2ランで2失点。それでも150キロを超えるストレートも投げており、他の投手との比較でメンバー入りしそうな状況だ。

ファーストステージで対戦する阪神戦の成績と、ハマスタの成績も併せて陣容を確認しておこう。

位置選手名阪神戦ハマスタ
先発今永3.46 4試2勝2敗26回1.99 10試7勝1敗68回
先発大貫1.29 1試1勝0敗7回2.93 12試6勝4敗67.2回
先発濵口1.82 4試2勝2敗24.2回3.67 10試4勝4敗54回
先発石田1.11 4試3勝0敗24.1回1.97 8試5勝1敗45.2回
先発ガゼルマン登板なし4.05 3試0勝1敗13.1回
ロング上茶谷6.14 3試1勝1敗14.2回4.96 6試2勝2敗32.2回
ロング京山4.00 3試0勝0敗9回2.22 7試1勝0敗24.1回
中継ぎ2.87 3試0勝1敗15.2回2.95 8試0勝4敗36.2回
中継ぎクリスキー3.86 3試0勝0敗1H2.35 7試1勝1敗1H
中継ぎ森原登板なし0.00 3試0勝0敗0H
中継ぎ平田1.50 7試1勝0敗0H4.18 24試3勝1敗5H
中継ぎ田中健1.17 10試1勝0敗3H1.02 22試1勝0敗5H
中継ぎ入江0.84 9試0勝0敗2H2.45 29試3勝1敗5H
中継ぎ伊勢0.79 12試1勝0敗7H1.88 40試2勝1敗17H
中継ぎエスコバー3.75 13試1勝0敗4H2.38 37試1勝1敗16H
抑え山崎1.08 9試0勝0敗5S2.00 28試0勝2敗14S

CSファーストステージは最大で3試合だが、11日の予備日を挟んですぐにファイナルステージが始まる。先発を中5日で使うと考えると、5枚いれば十分。石田までは文句なしで、最後の1枚はガゼルマンで行くのではないか。上茶谷は6枚目の予備、もしくはいわゆる第二先発として待機になるか。

京山はレギュラーシーズンでも何度かあったように、先発が早く降りた場合のリリーフとなるが、CSでは敗戦処理は存在しないので、あくまでも試合を立て直すことを期待する形。東もそれに近い役割になるが、連投テストもしていたので、エスコバー、田中健に次ぐリリーバーとしてベンチに入る。

森原、平田が早めのイニングで繋ぎ、後ろは入江、伊勢、エスコバー、山崎の4枚で締める。

これ以外の投手も状況によって出場選手登録される可能性はある。だが、CS期間に入っても、登録抹消後10日間を経過しなければ再登録できないため、以下の通り登録可能日に制約のある選手が存在する。

選手登録可能日
坂本10月14日
ロメロ10月13日
石川10月13日
三浦10月11日
石田10月10日
ガゼルマン10月9日
倉本10月8日
上茶谷10月8日
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先発ローテーション

クライマックスシリーズは前述の通り、ファーストステージのすぐ後にファイナルステージが始まる。レギュラーシーズン1位のヤクルトにはアドバンテージの1勝が与えられるので、ここを勝ち抜くところまで計算すると、ファーストステージに偏るわけにもいかない。

ただ、昨日投稿した通り、2位チームにとってはここ数年、ファーストステージは鬼門になっている。まずここを越えない限り先はないので、重視せざるを得ないだろう。そして、初戦が重要だ。

CSでの先発ローテーションのポイント

  1. 重要な初戦を誰に任せるか
  2. 誰を少なくとも2度先発させるか
  3. 相性を重視するか、成績を重視するか
  4. 枚数を減らして間隔を縮めるか

昨日の投稿に書いたように、ファーストステージでは初戦に勝った場合、85.7%が勝ち上がっている。その初戦を誰に任せるかは重要。一番信頼できるエースを当てるのが順当だろう。

過去、2017年にラミレス監督が「メッセンジャーのことを考えると今はストレスになる」と語ったメッセンジャーが初戦に出て来るため、井納を当てて敗れ、その後に今永とウィーランドで連勝したことがあったが、これは奇策というかギャンブルみたいなもの。三浦監督はオーソドックスに来るのではないか。

ファイナルステージはヤクルトに1勝のアドバンテージがあるので、最悪の場合は3試合で敗退する。そのため、ファーストステージの初戦で先発した投手を、ファイナルステージの3戦目に持って行くのがセオリー。そうすれば、必ず2試合は先発させることができる。その逆算からも初戦を任せる投手を選ぶポイントになる。

先発投手としての成績を見ると、今永と大貫が11勝で左右エース、それに次ぐのが8勝の濵口、7勝の石田ということになる。レギュラーシーズンの成績を重視するなら上位3枚でまずファーストステージを突破し、それからその先を考えるという考え方もできるし、石田が阪神戦に相性が良いので、先に持ってくるという考え方もあるだろう。

あとは先発投手を4枚にして中4日で回し、早めに降板させてリリーフを注ぎ込むやり方もあるだろう。ただ、レギュラーシーズンとやることが変わるので、これにはリスクがある。先発4枚は強いが5枚目がいない場合は、この起用法も検討の余地があるが、ガゼルマン、上茶谷と駒は揃っているので、三浦監督は少なくとも中5日は空けて、通常通りの先発をさせると思う。

それを踏まえて、CSのローテーションを予想してみる。

ファーストステージが2試合の場合

08土 T 今永
09日 T 大貫
12水 S 濵口
13木 S 石田
14金 S 今永
15土 S 大貫
16日 S ガゼルマン
17月 S 濵口

ファーストステージが3試合の場合

08土 T 今永
09日 T 大貫
10月 T 石田
12水 S 濵口
13木 S ガゼルマン
14金 S 今永
15土 S 大貫
16日 S 石田
17月 S 濵口

石田は、阪神戦、ハマスタともに良い数字を残しているので、個人的にはファーストステージに登板させる方が良いと思っている。自分が考えるとしたら、2戦目に石田を投げさせ、1勝1敗なら3戦目に大貫にする。2戦で勝ち抜けば大貫もファイナルステージの初戦に持って行ける。だが、石田が登録可能なのは10月10日以降になっているので、それはできない。

もしかしたら石田は神宮でと考えているのかも知れない。濵口を神宮の初戦にしているのは、阪神戦、ハマスタよりもヤクルト戦、神宮の方が断然数字がいいからだ。このあたり、8勝を挙げた濵口をファーストステージで使わずに敗退するリスクも背負えるかどうか。ファーストステージに全振りするなら、今永、大貫、濵口を全て投入することになるだろうが、数字も良く7勝を挙げた石田を阪神戦に使いたい。

最終戦は濵口が中4日ということになるだろうが、そこまでもつれ込んだ場合はもう、総力戦。濵口は短いイニングで交代し、全ての投手を使う勢いで行くことになるだろう。

個人的には、今年マダックスも含めヤクルトから2勝している上茶谷を神宮で使いたい。ガゼルマンが、リリーフではうまく行かなかったが、先発として3試合きっちりと投げてくれたので、彼は先発の方がいいかなと思い、5枚目にしている。だが、ルーキーイヤーから上茶谷はヤクルトに相性が良いので、そこを考えると5枚目の先発も考えたくなるが、入って来るとすれば京山と同じような形でのリリーフになるか。

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期待する投手と懸念点

最後にキーマンとなる、期待する投手について。ここまで書いてきたように、ファーストステージの初戦は非常に重要。ここで先発するのが今永なのであれば、彼が一番のキーマンになる。9月25日にヤクルトの優勝がかかった試合で、「今永だけに背負わせないで欲しい」と書いたが、結局1点すら取れなかった。

これはもう、今永に背負ってもらうしかない。今永だからこそ期待できること。打線が得点を取れないことはもう織り込むしかない。打線が1点でも取るまで、とにかく点をやらない投球をして欲しい。ベイスターズは、今永のチームだと思っているので、その期待に応えて欲しいと思う。

そして、リリーフでは入江に期待している。前にも書いたが、2019年のハマスタCSは、結果的にエスコバーに2敗が付いている。9月末の投球を見てもエスコバーには不安があり、ここが一番の懸念点になる。だからこそ、終盤のリリーフは伊勢とともに入江に期待したいと思っている。

村上に56号を打たれてしまったが、それを糧としてさらにステップアップして欲しいという願いも込めているが、数字的にも相性が良い阪神戦でワンランク上の投球を見せ、チームをファイナルステージへ導いて欲しい。そして、村上との再戦を見せて欲しいと思う。

東のリリーフ起用も、5年目で初めてのことなのでポイントになるだろう。開幕投手ながら1勝に終わり、悔しさがあると思うので、ここでぶつけてもらいたい。リリーフで高出力の投球をすることで、先発に戻った時にも良い影響があるかも知れない。任された場所でポジティブに投げてくれればと思う。

明日か明後日に、野手編をお届けできればと思う。

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