横浜DeNAベイスターズの春季キャンプは14日、宜野湾は休養日となり嘉手納のみ練習が行われた。16日の広島との練習試合で先発予定の石田が、嘉手納で前々日練習として参加した。三浦監督も朝から嘉手納で視察した。
結果にこだわると意気込む石田
今年8年目を迎え間もなく29歳となる石田は、中堅からベテランへ差し掛かるところ。その立場としては異例となる、最初の対外試合での先発。その登板に向けて、前々日練習としてわざわざ嘉手納へ参加したというのは、並々ならぬ決意の表れだろう。
登板前日のメニューを軽くするために、前々日に少しブルペンで投げておきたかったのだろうが、宜野湾の施設でトレーニングしても良かったはずだ。それでも嘉手納へ足を運んだ。
雨が少し上がったタイミングで、陸上競技場でチームスタッフとキャッチボールをすると、ブルペンへ。そこには三浦監督、小杉コーチ、さらには小谷アドバイザーも嘉手納へ足を運んでいた。小谷アドバイザーからも声をかけられつつ、40球を投げた。
昨年は、エスコバーの不在もあり、8回を担うセットアッパーとして開幕したが、結果を残せず3、4月のチーム不振の一因となった。その後、役割が定まらず終盤に先発として昇格したが結果を残せなかった。
先発も中継ぎもこなせる器用な左腕だが、チームには左腕が多く、安穏としていられない立場。器用貧乏というような、どっち付かずの状態にハマりつつある。本人が希望する先発としての勝負。濵口らと先発の5、6番手を争う。そのポジションを掴むため、中堅投手ながら、最初の対外試合での先発は調整登板ではなく結果を出しに行くマウンド。15日は軽めのメニューで最終調整する石田の投球に注目したい。
1軍が休日でも朝から嘉手納を視察
前日から引き続いての雨で、嘉手納スポーツドームでの練習となった。10時にウォーミングアップが始まった時、既に三浦監督の姿があった。仁志監督そして大和と対話し、状況を確認した。
その後、室内練習場での投内連携が始まると、万永コーチとずっと会話をしながら練習の様子を確認していた。紅白戦前の11日にも視察し、紅白戦前にも合同のシートノックで動きを確認。ファームの選手も三浦監督に見てもらえているという感覚はあるだろう。
その後、ブルペンで斎藤コーチらと京山、宮國のブルペンを確認。そして、石田の投球もしっかりとチェックした。
石田については、競争だから本人も分かっているだろうと結果を出すことを期待した。また、ファームでの調整が続く牧、大和の状態も確認し、状態を上げてシーズンに間に合えば良いとして、すぐに1軍に上げるのではなくじっくりと調整させることを示唆していた。
ファーム監督から昨年、1軍監督に昇格したが、ファームの選手も見ているよという行動を伴ったメッセージ。新型コロナウィルスへの感染の影響でファーム調整の選手がいるとは言っても、それ以外の選手にもチャンスがあると改めて示した。
室内での練習とはなったが、活気のある嘉手納キャンプを見て、少し手応えを得たのではないか。今後の練習試合などでキラリと光る選手が出て来るのが楽しみだ。
キャンプは後半、第4クールから実戦続く
この日は雨でグラウンドが使えなかったが、室内でPFP(Pitchers’ Fielding Practice)やノックも行われていた。ランチ特打はイレブンスポーツでは見られなかったが、大和と牧が打ち込んだようだ。大和は室内で膝を付いてショートバウンドの捕球練習もしていた。
コロナに感染あるいは濃厚接触者だった京山、宮國もショートピッチングだったがブルペン入り。少しずつ揃い始めており、1軍とファームでオープン戦帯同を懸けた争いになって来そうだ。
ファームは14日で第3クールを終えた。最終日はS&Cがゴムチューブを使ったトレーニングを組んでいた。紅白戦を含めて5日連続の練習となったので、休養を取って練習試合が始まる第4クールに備えてもらいたい。
15日は宜野湾が一足先に第4クールに入る。右腹斜筋の肉離れと診断された佐野は、宜野湾に残ったまま完全別メニュー。治療に専念しながら、下半身などできるトレーニングを続けると思われる。これまでと同じく、ランチ特打では主軸を相手にライブBPとして調整登板がある。15日はエスコバー、ロメロ、ピープルズの外国人投手が揃い踏み。さらに13日に150球の投げ込みを行った伊勢が予定されており、注目される。
早くもキャンプ後半、実戦が入り開幕が近づいていることを感じる時期に入って来た。
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