横浜DeNAベイスターズの春季キャンプ第2クール3日目では、今永が打撃投手として登板。球威ある速球で詰まらせ、順調な調整ぶりを窺わせた。1軍では自己隔離していた大田と小園が合流。大田は早速ランチ特打で柵越えをマークし、ブランクを感じさせなかった。
この時期では前に飛ばすのが難しい球
この日は三上、大貫、今永、砂田が打撃投手として登板。中でも今永が完璧な投球を見せた。山本、細川、知野と対戦したが、差し込まれた打球ばかりでまともに前に飛んでいなかった。山本が1本ライトへ弾き返した（スタンドまで届いたように見えた）が、それ以外は完璧に抑えた。
ストレート中心だったと思うが、この時期はまだ打者の目が慣れていないので、このクラスのストレートは前に飛ばすのが難しいだろう。本人も不安なく、気持ちよく投げられたと言う通り、順調に来ている。開幕投手はもちろん最多勝を狙う意気込みのエース。このままきっちりと開幕戦に合わせて欲しい。
大貫もまずは打者に投げたという程度だが、まずまず順調ではないか。砂田は、プレートを一杯に使っての投球。梶原はプロの左腕との対戦は初めてになるが、バントも腰が引けていたし、アウトサイドの変化球を捉えることができなかった。これは当然だろう。学生で砂田のような左腕は稀な存在。慣れて行くしかないし、左腕という壁を越えなければレギュラーにはなれない。現時点の立ち位置が認識できたという意味では貴重な経験だと思う。
午前中の最後には、実戦に近い練習としてケースバッティングを実施。投手は上茶谷と坂本が登板。フリーバッティングではなく、ランナーを置いた場面で進めるようなバッティングをするものではあるが、上茶谷が良い投球を見せていた。今後の実戦でどれだけ上げて来るか、そしてフォーム変更の影響が肩、肘にどれだけの負荷をかけるか。注視は必要だが本人の意気込みも高く期待したい。
坂本は少しボールが荒れていたように思うが、これから仕上げて行きたい。紅白戦でも登板がありそうな立ち位置だけに、あと数日で試合で投げられるところまで持って行きたい。
ファームでも阪口、平田、石川、ディアスが打撃投手として登板。イレブンスポーツではディアスの最後しか見られなかった。ブルペンの様子では阪口もしっかりと投げられており、右肘手術の影響は少なくなっている。ディアスは日本語で「ちょっと速いスライダー」と言ってから投球。3年目でコミュニケーションも良くなっているね。
小園、大田が合流 大田はランチ特打で柵越え
2月1日にチーフスタッフの新型コロナウィルス感染が判明し、濃厚接触者の疑いということで自己隔離が続いていた小園と大田が合流。二人ともキャンプ初参加のため、この日が初日となった。
NPBと保健所に確認したうえで、2日からはチームの練習が全て終わった後の夜間に動線を分けて約2時間室内練習場で単身孤独トレを行い、汗を流していたそうだ。そのため、大きなブランクは感じさせなかった。感染していないのだから、それくらいできても良い。このあたりは感染してしまった大和や牧などとは違うだろう。伊勢もこれに近いと思われる。
小園、大田は新入団ということもあり、練習前にそれぞれ挨拶。その後は、別メニューで調整となった。特に小園はもともとじっくりと調整させるプランだったので、様子を見ながらということになるだろう。1日2時間のトレーニングは続けていたと言っても、来週以降のどこかでブルペンに入れれば良いかな。
大田はオールドスタイルの着こなしで、青いビジターユニフォームの姿を見せた。少しデカくなった右の梶谷という感じで、梶谷に見えると言った声が多かった。ケースバッティング中には、レフトとライトのポジションで守備に就き、感覚を養った。
そして、ランチ特打では79スイング中2本の柵越えを放った。初日としてはまずまずだろう。8日からは通常メニューにも組み込まれている。守備の連係やチームプレーの確認も必要なので、ここからベイスターズの一員として開幕に向けた準備が始まる。
ファームでは宮國と宮城が、濃厚接触者から復帰。まずは大和や牧などと同じ隔離明け調整組に入ったが、大田と同様に限定的ではあるがトレーニングはできていたのかも知れない。宮國らも開幕1軍に向けてペースアップして行きたい。
第2クールも最終日、外国人もメニューに参加
8日で第2クールが終了となる。これまで外国人選手はAT指示の下、別メニューで調整して来たが、8日からは一部通常メニューに加わって来る。1軍は雨天の予報もあり、室内Ver.のメニューも掲載されているが、朝は雨によるグラウンドへの影響がありそうだが、日中は晴れの予報になっており、通常Ver.でできるのではないか。
A～F組まで6班に分かれての練習で、メイングラウンドでバッティング、バント、ティーと室内でのマシンバッティングを入れ替え制で行う。天候もあるのかも知れないが、守備練習はほとんどなく「バッティングDAY」という感じになりそう。
一方、投手ではピープルズ、ロメロ、エスコバーがブルペン入りの予定。遅れての合流となった伊勢も2班として東、入江とともにブルペン入りの予定。離脱者もだいぶ戻って来て、紅白戦が含まれる第3クールに向けてペースを上げて行く。
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