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3イニング連続で満塁を凌ぐ 守り切って引き分け

05/21 横浜DeNA3-3東京ヤクルト(ハマスタ)

2回に今永が自らのタイムリーで先制したが、4回に山田と村上のホームランで3点を奪われて逆転を許す。直後に柴田のタイムリーで1点差とし、7回に代打楠本のタイムリーで同点とする。9回、10回、11回と3イニング連続で満塁のピンチを迎えたが凌ぐも、攻撃に決め手を欠いて引き分け。

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ポジ [Good]

満塁のピンチ凌いだリリーフ

同点で迎えた9回は、山崎が登板。ホームゲームだからクローザーが行くのは当然なので、準備は十分にできていたはず。前日はコントロールが乱れ、スプリットでストライクを取りに行ったところを捉えられて失点した。

この日はストレートに球威があり、村上は3球三振。最後はアウトサイドを狙ったボールがインサイドへ入ったが振り遅れていた。内山はアウトサイド低めのコーナーへストレートを決め、見逃し三振。しかし、オスナに同じようなボールをセンター前へ運ばれると、長岡には高めのストレートをライト前へ。

1、2塁となって中村にはペイオフピッチ。スプリットが真ん中に入り、やや球足の速いゴロに柴田が追い付いたが内野安打で満塁となった。ここで代打の川端を迎え、2ボールとボールが先行。3球目のスプリットを捉えられ、ライト後方を襲う打球になったが、神里が背走して押さえた。ややバットの先に当たっていたか。前進守備だった神里もよく追いつき、捕ってくれた。

10回は三嶋も連投で登板。入江かと思っていたが、勝ち運もある三嶋を先に持って来た。先頭の並木は当たり損ねで三塁線へのボテボテのゴロ。三嶋が素早く打球へ入り、体を回転させながらの送球でアウトにした。このフィールディングはこれぞプロ。佐野も難しいバウンドをカバーした。

しかし、続く山田も同じような打球で、今度は三嶋が追い付けないコースを抜いて行った。サンタナは追い込まれてから粘り、最後はアウトサイド低めのスライダーをバットの先に当て、ライト前にポトリと落ちるヒット。1アウト1、3塁とピンチが広がった。

ここで村上を迎えたが、初球のストレートに力が入り、村上の右膝付近に当たってしまった。前日の乱闘騒ぎがあったため、三嶋がすぐさま倒れ込んだ村上に近寄り謝った。これで1アウト満塁。

内山は3球目のスライダーを打つも、打球は上がり過ぎてサード後方へのフライ。柴田が追うも風に流されてインフィールドへ。レフトの関根が前に出てキャッチしたところで、三塁ランナーの山田がタッチアップのスタート。関根が、柴田と接触しそうなところを避けながらの送球。戸柱の手前でショートバウンドになるところを上手く捕球し、冷静に山田の動きを見てタッチした。素晴らしい中継プレーで大ピンチの三嶋を救った。

11回は入江が登板。しかし、ストレートが抜けてしまうか叩きつけるかで全くコントロールできず。先頭のオスナこそショートゴロだったが、3者連続で歩かせてしまい、交代を告げられた。ベンチに戻った入江は悔しさから目に涙を浮かべていた。

そんな入江を救ったのは先輩の上茶谷。これまでは、基本的に先発が早いイニングで降板した場合にロングリリーフを務めていた。先発投手だったので、イニングの頭から行くことが多く、ピンチでの登板はそれほど経験が多くない。

それでも気持ちで投げたかのような投球。1アウト満塁から並木を初球のカットボールで引っ掛けさせ、ショートゴロでホームをフォースアウト。続く山田にはストレートとカットボールで追い込むと、最後は気迫のこもったアウトサイドへのカットボールで空振り三振に仕留めた。

上茶谷も、入江も、チームも、ハマスタの観客も、この日一番のヒートアップ。リリーフの結束を示すようなカバーリング。これがファミリーだというシーンだった。

この勢いでサヨナラ勝ちをしたかったが、11回裏は戸柱が四球で出塁も、桑原のサードライナーで代走の林が飛び出して併殺。12回は上茶谷が回跨ぎで抑えたが、最後は代打のオースティンが空振り三振で引き分けに終わった。

しかし、今永がコントロールに苦しみ、やや調子が悪い方ながらも、4回の2発による3失点で7回まで投げてQSをマーク。8回以降はリリーフが苦しみながらも得点を与えなかった。3イニング連続で満塁、特に10回、11回は1アウトだったことを考えると、よく失点を防いで引き分けに持ち込んだと言えるだろう。

途中出場も攻守に活躍の柴田

昨日のブログで、ノーヒットながらも貢献度が高いと評価した京田。この日は2回に四球で出塁。今永の先制タイムリーで二塁に進み、佐野のレフト前ヒットでホームへ突入した。際どいタイミングとなり、キャッチャーの中村を掻い潜ってヘッドスライディング。判定はセーフとなったが、中村と接触して肩を痛めた。ヤクルトのリクエストで判定はアウトに覆り、チェンジ。ショートには柴田が向かい、交代となった。

京田の負傷は心配だが、アクシデントで急遽出場することになった柴田が、攻守でチームを救った。

Point: 京田に代わって途中出場の柴田が攻守に活躍

上茶谷の好リリーフも素晴らしいが、柴田の活躍がなければそこにも辿り着けない。当ブログとしては柴田を讃えたい。

4回裏、今永が3点を失って逆転された直後、桑原の二塁打の後、二遊間のゴロが山田のグラブを掠めてセンター前タイムリーヒット。次が投手という場面で勝負されたが、1点差に詰め寄る大きな一打を放った。

さらに、5回は2アウト2塁から山田の深いショートゴロを捌き、間一髪ファーストでアウトにした。肩は強くないが、送球しやすい形での捕球、強いボールで正確なワンバウンド送球だった。このプレーで今永が立ち直り、7回まで投げ抜くことができたと言っても過言ではない。

7回は、二塁打の桑原をしっかりとバントで送り、外野フライでも良い場面を作り、代打楠本の同点打を呼び込んだ。

9回表は1、2塁のピンチで、中村のやや球足の速いゴロがピッチャーの左を抜いた。ショートの柴田がスライディングしてこれを押さえた。内野安打となったが、抜けていればオスナでも自動スタートしていたのでホームへ還れただろう。失点を防ぎ、山崎が何とかピンチを脱した。

5月は前日まで出場が7試合で、打席は3打席しかなかった。ほとんど出番がない中で、いつ出てもいいように準備して来た。控えの選手がこうした形できっちり準備していてくれることが、チームの強さになる。ミスやアクシデントは付き物だが、カバーできることが今の強さを生み出している。勝つことができなかったが、それが表れた試合だった。

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ヤジ [Bad]

連敗中のヤクルトも、小川からスイッチした7回に追い付かれたものの、8回以降はリリーフが必死に投げて来た。現状クローザーを任されている田口が、中6日ということもあり、9回、10回と2イニングを登板する執念を見せ、大西もサヨナラ負けのプレッシャーの中、2イニングを抑えた。

この日は、関根が珍しく判断ミスで走塁死。7回は同点とした後に1アウト1、3塁でセーフティスクイズを敢行したが、打球の勢いがなさすぎて楠本が三本間に挟まれた。これは自分の考えでやった可能性が高いが、楠本もスタートの判断が難しかったかも知れない。狙いは悪くなかったし、関根らしい。

10回は先頭の佐野がヒットで出塁したが、バントがファウルフライになってしまった。毎日上手く行くわけではないが、この日は全てが悪い方へ行ってしまった。

林のライナー飛び出しも含めて、攻撃面ではミスやツキのなさが出て、リリーフがピンチを凌いだ勢いをサヨナラ勝ちに結び付けることはできなかった。

2回に途中交代した京田のケガが心配されるが、試合後のコメント等を見る限りは大事には至っていないようだ。

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キジ [Other]

ホームの引き分けもポジティブに

一般的に延長戦は、ホームチームは1点を取ればサヨナラ勝ちになるので、圧倒的に有利とされる。良い投手から順番に登板させ、早めにサヨナラ勝ちを狙うことができる。そういった意味で、ホームゲームでの引き分けはあまり良いとは言えない。

だが、このゲームに限っては今永が2発で逆転され、何とか追いつくもミスがあって勝ち越し点を奪えない展開。9回から3イニング連続で満塁のピンチを背負い、何とか凌いだということを考えると、負けなかったことをポジティブに捉えて良いと思う。

YOKOHAMA GIRLS☆FESTIVALは、雨天中止の後、乱闘騒動と延長12回引き分けとなった。今年は「”はじめて”を楽しむ3日間」がテーマだったが、ある意味はじめて観る試合になったのではないか。

来週は東京ドーム、バンテリンドームとドームでの6連戦。結局、今週も雨天中止があって5試合だったが、久しぶりに6連戦となる。バウアーの動向も含めて、先発投手の復調が期待される。

5月30日からは交流戦が開幕。最初は楽天モバイルパークでの楽天戦なので、9試合連続でビジターとなる。次のハマスタは6月2日、横浜開港記念日にGET THE FLAG SERIES 2023となる。ビジターでどれだけ勝ってハマスタへ戻れるか。

バウアーがファームで6回1失点

5月16日の広島戦で2回7失点の大炎上だったバウアー。中4日でこの日の先発が予定されていたが、19日が雨天中止となったため、今永がスライドし、バウアーはファームでの登板となった。

このあたり、何が何でもバウアーが優先されるわけではないことに安堵するのとともに、ファームで一度修正ポイントを確認する機会が得られたことをポジティブに受け止められればと思う。

ロッテ浦和球場での試合となったが、初回先頭の山本に先頭打者ホームランを浴びた。1ボール1ストライクから低めのストレートだったが、強振された。暗雲が垂れ込める立ち上がりとなり、福田秀にもペイオフピッチで高めのストレートをセンター前へ運ばれた。山口の初球に走られたが、上甲の送球が完璧なところへ行き、タッチアウト。松川にもヒットを打たれたが、初回は1点で投げ終えた。

2回は金田にヒットを打たれたが2三振を奪った。3回は再び山本と福田秀にヒットを打たれてノーアウト1、3塁。福田秀が今度は盗塁を決めて2、3塁とピンチが広がった。ここから少しギアを上げ、山口に対して156キロのストレートで押し込み、最後はボールになるスライダーで空振り三振。松川にはアウトサイドへコントロールされたストレートを3球投げ込んで連続三振。菅野もストレートで押してレフトフライに打ち取った。

バウアーも試合後のコメントで、2回までは良くなかったと語っていた。3回以降はボールの威力も感じられ、変化球もストライクからボールゾーンへ投げられていた。

最後のイニングとなった6回は、植田に2ボールとカウントを悪くしたが、カットとストレートをアウトサイド低めのコーナーにきっちりコントロールし、最後はスライダーをそこから曲げて空振り三振。ピッチトンネルをしっかり通せた。

松川には1ボール2ストライクと追い込んでから、アウトサイド低めのコーナーへストレートをズバっと決めた。個人的には今日のベストピッチと思うが、球審はボールの判定。バウアーも苦笑いだった。次も同じボールを狙ったが、中へ入ってセンター前へ運ばれた。ここは試したとは思うが、同じ球種では甘くなるしかないので、カウント的にも他の球種を投げるべきだっただろう。

菅野はチェンジアップを2つファウルさせ、最後はスライダーが少し抜けて高めに行ったが空振り三振。最後は谷川を追い込んでから、アウトサイドのボールになるスライダーで空振り三振。

6回97球で8安打を打たれたが10三振を奪った。ファームでホームランを含めて8安打されたことをどう捉えるか。ゴロでショートの横を抜いて行くヒットや内野安打もあり、それほど良い当たりがあったわけではない。

低めの変化球で空振り三振を奪ったケースも多く、ボールが精度良く決まれば、ファームレベルでは全く打てない。まだボールの精度にバラつきがあり、マウンド上で感情が出る場面もあった。

球種が分かる癖が彼なりに修正できていて、この日の投球ができるのであれば、次は1軍で投げることになるだろう。中4日で26日のバンテリンドームが濃厚となる。

結果が出ないと、日本へ旅行しに来ていると揶揄されてしまうが、日本にアジャストする為に取り組んでいると思う。この苦労が彼をさらに成長させ、ストーリーのうちの一つとなることを願っている。

この試合、森が4安打。9回には柿沼の三遊間へのかなり深いゴロで、さすがに森でも無理だろうと思ったが、もの凄い送球で一塁をアウトにしていた。相変わらずというか、さらに凄い爆肩になっている。バッティングの調子も悪くないので、京田にもしものことがあればと思ったが、森を上げるならスタメンで使えるタイミングが良いと思う。

そして、一番目を引いたのが3番手で投げた、高卒ルーキーの森下瑠大。石田が投げているのかと思ったくらいで、角度があってキレのありそうな146キロのストレートをコントロール良く投げ込んでいた。この1イニングではまだ分からないし、精度や再現性、スタミナなどさまざまな課題はあるのだろうが、期待が膨らむ投球だった。

現状、1軍で活躍している投手では、生え抜きはほとんどが大卒。高卒投手が誰も出て来ない状況になっているので、彼は何とか1軍の戦力に持って行きたい。小園や深沢なども楽しみだし、阪口や京山もまだ諦めたわけではないが。

野手では3安打6打点の小深田。ここまでは打率.206と苦しんでいるが、ようやく復調となるか。森と同じく4安打の梶原は、守備、走塁も成長を見せており、1軍に呼びたいところだが、外野の層が厚いのでなかなか難しい。ファームで結果を出し続けて機会を待つしかない。

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