またも山崎伊を打てず　牧が新人から3年連続20発

山崎伊と平良の投げ合いとなったゲームは、5回に読売がブリンソンの2点タイムリー二塁打と梶谷のタイムリーで3点を先取。7回に牧の20号ソロで1点を返すも、8回に石川が坂本に2ランを被弾してダメ押し点を奪われた。

ポジ [Good]

牧が、7回に山崎伊の甘く入ったフォークを捉え、2試合連続となる20号ソロ。これで史上6人目となるルーキーイヤーから3年連続で20本塁打以上をマークした。ホームランバッターではないと言う牧だが、リーグで20本塁打以上は現時点で3人だけで、十分スラッガー級の働きをしていると思う。前日の劇的な一発は見事だった。目標の打点王に向け、ラストスパートで稼いで欲しい。

ヤジ [Bad]

3安打でソロホームランの1点に終わっているので、先発が頑張っても勝機は薄かったと思う。それでも平良にはもう一歩、二歩踏ん張って欲しかった。

東京ドーム、読売戦ともに好相性。それを示すように、4回まではボールを散らしながら、ゾーンの出し入れで内野ゴロを量産した。ブリンソンのラッキーな内野安打のみに抑えていたが、5回に捕まった。

最初の打席で、スライダーで空振り三振に取っていた秋広に、アウトサイドのスライダーをレフトへ運ばれた。前日ホームランを放っている長野に対して慎重になり、3ボールとなって結局歩かせてしまった。打順は下位に回るところだったが、この四球が傷口を広げた。

大城が初球でバントを決め、1アウト2、3塁。打順は8番、9番だが、天敵のブリンソンとバッティングの良い山崎伊。何とか1点で済めばと思っていたが、ブリンソンにインサイドをうまく捌かれて2点タイムリー二塁打。狙ったところから僅かに中へ入ったと思うが、そこまで悪いボールではなかったと思う。ただ、その僅かなコースの違いが押し込まれたフライになるのか、ライナーで外野まで運ばれるかの違いになる。

山崎伊には高めのストレートを打ち返されたが、レフトフライで2アウト。ここで止めたいところだが、梶谷に弾き返され、平良の横を抜いてセンターに達するタイムリーヒット。一気に3点の先制となってしまった。

せっかく4回まで良かったのに、こうなってしまうと勝機も遠のくし、印象も悪くなってしまう。平良のタイプ的にはランナーを出しながらも、のらりくらいという形だと思うので、得点圏での被打率を下げて行かなければならない。ピンチでもなるべく失点が少なくなるように、高さかコースのどちらかは間違えないように投げてもらいたい。

前述の通り、平良がいくら失点を防いでも山崎伊に5回パーフェクトピッチングをされていてはどうしようもない。何とか牧のソロで完封は免れたが、それに近いペースで投げていたと思う。

これで山崎伊には0勝4敗、防御率2.25。リーグ2位タイの9勝を挙げ、7月の月間MVPを獲得した読売の主戦級の投手であり、どのチームも簡単に打てる投手ではないが、さすがにこれだけ毎回というのは厳しい。相性というものは不思議と存在するものだが、うち破って行かないと。

他球団の投手をどうこう言いたくはないが、山崎伊の対阪神は、1試合で防御率30.86。「たまたま」ローテーションの関係で1回しか登板していないのだと思うが、彼をきっちり攻略している阪神の強さも感じるし、これはお互い様だが勝てるところに当てて勝っているという投手。それを攻略できない歯がゆさがツラい。

キジ [Other]

感動の逆転勝利から一転して、天敵の山崎伊を打てず完敗。もう1人の天敵であるブリンソンにもまたやられ、DeNA戦は.420。前日はおとなしくしていてくれたが、この日は痛いところで打たれた。広島戦や中日戦では1割台で、ボーンヘッドを多発している問題児だが、なかなか止めることができない。

それにしても、この日の山崎伊はコントロールが抜群だったし、球審とも合っていて、手が付けられなかった。牧は数少ない失投を逃さなかった。上位打線が仕事をさせてもらえず、牧にチャンスで回せなかった。4番が好調なうちに打点を稼ぎ、チームも勝って行きたいところだ。

阪神は負けない。13連勝していたホームで3連敗してしまったのだから、これをどうこう言うことはできない。完全に乗せてしまったと思う。当面は、自分たちが貯金を少しでも積み上げて行くしかない。大きな連勝は欲しいが、まずカード勝ち越しを続けること。メンデスも最近2回は封じ込められている。

メンデスの被打率は非常に低く、打ち崩すのは至難の業。ベイスターズにとって一番苦手な四球を取って行くことが彼の攻略法だと思う。そういう意味ではあまり期待できないのだが。石田にはまずゲームを作ってくれることを期待したい。