08/27 中日2x-1横浜DeNA(バンテリン)
初回、桑原が二塁打で出塁すると、関根が送った後、佐野がセンター前へタイムリーヒットで先制。しかし、その後は柳の前に封じ込められた。先発の平良は、ゾーンの出し入れと緩急を使い、ランナーを出しながらも粘り強く5回まで無失点。6回、連打で2アウト1、2塁のピンチを招き、エスコバーと交代したが、村松の同点タイムリーで試合は振り出しに。その後は両軍のリリーフが踏ん張り、2日連続の延長戦。12回、森原が2アウトから四球とヒットでピンチを招くと、宇佐見に今月3回目となるサヨナラ打を許した。
ポジ [Good]
平良が6回途中1失点の好投。5月23日に3勝目を挙げてから3ヶ月以上、勝ち星から遠ざかっていたが、この日は初回に1点をもらった。平良らしくランナーを出しても粘り強い投球を見せた。ゾーンの出し入れと緩急を上手く使って、中日打線にバッティングをさせないシーンも目立った。
バッティングの良い柳にマルチヒットを許した部分は反省点だが、多少塁上を賑わせても失点しないのが平良の特長でもある。それだけに、6回2アウト1、2塁での交代は残念だった。今年は左打者の方が抑えることができているので、左打者のところで左腕に交代というのは、平良にとっても悔しいだろう。
ここまでの投球で、ベンチの信頼を得られていないことも事実。今回は勝ち負け付かずという結果になったが、この日のような投球を続けて行くことで信頼を得るしかないだろう。信頼を得て6回、7回まで任せてもらえれば、自身に勝ち星が付く可能性も上がる。
トミージョン手術の復帰から1年あまりが過ぎ、徐々に新たな平良の形が見え始める頃かと思う。残り試合で手応えを掴み、東のように来季は完全復活のシーズンを期待したい。
この日も2番手以降のリリーフが無失点で繋いだ。連投ながら1点を争うプレッシャーの中で抑えたリリーフ陣。上茶谷がベンチを外れていた分、石川が先頭を歩かせながらも、サヨナラ負けのプレッシャーに負けず抑え切った。経験のあるベテラン田中健も、2三振を奪う落ち着いたマウンド捌きを見せてくれた。
ヤジ [Bad]
そもそもの敗因としては、前日も延長11回までゼロが並びながらこの日も初回の1点だけに終わった打線。試合前から、柳からそう簡単に得点できないことは分かっていたとは言え、幸先良く初回に佐野のタイムリーで先制できただけに、平良が無失点で頑張っている間に1点でも取りたいところだった。
同点に追いつかれた後の7回は、2アウト2塁で代打の切り札・楠本が倒れ、8回は1アウト2塁として佐野、牧が打ち取られた。勝つのであればこのあたりで得点しなければならなかった。
だが、12回に京田がヒットと盗塁で2塁まで進んだシーンも含めて得点はできなかった。投手陣の頑張りで何とか引き分けに持ち込めればというところで、12回裏は2アウトランナーなしからサヨナラ負けを喫した。これは森原を責めることはできない。高橋周平を警戒してコースを狙い過ぎたかなと思う。
それにしても、2アウト1、2塁のサヨナラのピンチで、三遊間をゴロで抜けたヒットで二塁ランナーに還られてしまうのは話にならない。そもそも捕球できていない時点で、守備位置も何もないのだが、そういう選手をこの場面で使っていたベンチの責任だろう。
12回裏、勝利はなくなりあとは守るしかないという状況で、守備が良いとは言えない佐野をレフトのまま残した。当然、ベンチも残る外野手の大田と代えるかどうか考えたと思う。さすがに忘れていたということはないだろう。
大田にはこれまでも終盤で、守備から蝦名らに交代していたので、ベンチの中では守備に対する評価が高くないことは分かる。だが、サヨナラの場面で強肩でもある大田を出さないのは理解できなかった。最後にいきなり交代して守るよりもずっと出場していた佐野の方が、という声もあるかも知れないが、大田も前日は12回にピンチバンターの藤田と交代するまでずっと守っていた。
ベテランの域に達しているとは言え、悪いが佐野とは守備においてはどの部分を比べても上だと思っている。サヨナラの場面を迎えて佐野を交代するのが忍びなかったとか、遠慮したとかなら、指揮官として話にならない。実は大田がケガをしていたとか、内部でしか分かりえない事情があったのかもしれないが、複数年契約でもベイスターズの邪魔にしかならないなら自分から決断すべきだろう。
結果、大田に代わっていたとしても、サヨナラ負けは変わらないかも知れない。だが、本当にやれることをやったのかどうかは重要なポイントだと思う。
こういうところでは何も動かなかったが、継投では動いて来る。6回、平良が細川と宇佐見の連打でピンチを迎え、右の木下を見逃し三振に取ったところで、三浦監督が出てエスコバーへ交代。左対左という安易な考えでの交代にしか見えない。
今年の平良は、左打者を抑えており、むしろ右打者に3割以上打たれている。木下を絶妙なコントロールで見逃し三振に抑えたところで、得意とする左打者に任せることができる場面だった。村松に対しても2打席、センターフライとストレートで空振り三振に抑えている。
投げてみないとどうか分からない今年のエスコバーと、平良の続投。これは考え方の違いだし、結果論にしかならないが、19日の阪神戦と同様に、またも1-0の展開で先に動いて失敗した。確率的には大差はなかっただろうが、流れとしても平良に任せたい場面だったと思う。このあたり、三本柱以外は何かあったら早めに代えると最初から決めている節があるので、彼らにとっては予定通りなのだろう。
キジ [Other]
前日、12回の延長戦で競り勝ち、土日の連敗を止めた。この日も幸先良く初回に先制できたが、後が続かず。連日の延長戦を戦った選手たちを労いたい気持ちだが、あと一歩で引き分けに持ち込めなかったことは悔やまれる。誰が悪いというわけではなく、各自が少しずつもっとできたことがあったのではないかと思う試合だった。
25日は、18得点という思わぬ展開になったが、土日はなかなか得点が入らないバンテリンドームらしい試合になった。これだけ得点ができない中、1勝1敗だったことをプラスに捉えるしかないか。ベイスターズは、バンテリンドームでは予定されていた12試合全てが終了した。8勝4敗と大きく勝ち越すことができた。中日戦は、残り5試合がハマスタで残るが、最低限CSを確保する上でも相性の良いチームから勝ち星を積み重ねたい。
8月は残り2試合。久しぶりに甲子園へ戻る首位の阪神との2連戦。今永、バウアーを立てるが、打線がどれほど得点を取れるのか不安の方が大きい。今永は前回の投球からしても、厳しい投球になることが想定される。能力もキャリアもある投手だが、体に異常がないのであれば、どこまで修正して来るか注目したい。バウアーは中4日で120球前後を投げる状況が続き、その影響があるのか注目したい。ただ、前回同様、HQSをマークしても打線が得点を取れなければ阪神には勝てない。
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