スポンサーリンク

ミス続出も 延長10回、牧が決勝打で甲子園5連勝

09/18 阪神2-3横浜DeNA(甲子園)

阪神はビーズリー、DeNAは大貫が5回まで無失点に抑え、得点がないまま後半へ入る。6回、代わった及川から2アウト2塁とすると、加治屋から牧が先制のタイムリー。7回に林の捕球ミスでノーアウト2、3塁とピンチが広がり、島田のセカンドゴロ間に同点。その後は両軍リリーフが無失点で、延長戦へ突入。10回、1アウト1、2塁から牧がライト線へ2点タイムリー三塁打。その裏は、森原が大山のソロは浴びたが締めて15セーブ目。

スポンサーリンク

ポジ [Good]

ミス続出で内容の悪い試合だったが、それを牧が救った。

ブルペンデーで先発したビーズリーに苦労し、5回まで無得点。6回から及川に代わり、先頭の大田が四球を選んだ。関根が送り、佐野はレフトフライに倒れた。牧の打席というところで、阪神は加治屋にスイッチ。牧は追い込まれたが、ストレート、カーブ、フォークいずれもファウルで逃げる。7球目のストレートが高めに浮いたところをきっちりと捉え、強振せずにセンターの前へ落とす先制タイムリー。

同点とされた後の8回は、2アウト1、3塁のチャンスでサードゴロに倒れ、勝ち越し点を奪えなかった。試合は延長に入り、10回は1アウトから大田が左中間に落ちる打球で、二塁へ激走し、中野を弾き飛ばすほどのヘッドスライディングで二塁打とした。関根が倒れた後、佐野にはストライクが入らず四球。2アウト1、2塁で牧を迎えた。

初球、インサイドのストレートが外れた。2球目もインサイドのストレートで今度はストライク。3球目は変化球がよぎるところだったが、アウトサイドやや高めのストレートに合わせ、右方向へ強く弾き返した。打球はライト線へ入り、大田が生還。さらに森下がクッションボールの処理を誤る間に佐野も生還し、牧は三塁へ到達。記録は三塁打で、2打点が追加された。

この日のチームの全打点を挙げ勝利に導くとともに、ついに大台の100打点に乗せた。2位の岡本とは7打点差となった。打点は一気にまとめて稼ぐことができるので、なかなか安全圏には到達しないが、念願のタイトルにまた前進した。ホームランがあと2本出れば30本100打点で、一流スラッガーの領域に届く。

また、3安打で156安打となり最多安打もトップ。岡林、中野と1、2番を打ち俊足で内野安打を稼げる選手と争っているので、こちらはなかなか厳しいが、牧がこのタイトルに届くようであれば、チームもCS進出を手にするだろう。2年ぶりの3割もまだ手の届くところにあるので、狙って欲しい。

いずれも大田の出塁が起点になった。前日は9回表に代打でソロを放ち、0-0の試合を決めた。この日は再び1番でスタメン出場。6回は及川の低めのボールを見極めて歩き、10回は1アウトから、ストレートにやや詰まりながらもヒットゾーンに落とし、積極的かつ気迫の走塁で二塁を陥れ、牧のタイムリーに繋げた。2日で4得点のうち3得点をマーク。阪神戦で活躍する大田が帰って来た。CSファイナルへ進むことができれば、大きな戦力になるはずだ。

6回無失点という結果を出したので、Goodなのだろうが、大貫は掴みどころのない投球だった。序盤はコントロールが悪く、スプリットだけは低めに良い形で落ちていて、それに頼った形。2回はツーシームが抜けて大山に死球。佐藤輝をピッチャーゴロに打ち取ったが、何でもない送球をミスし、ノーアウト2、3塁とピンチを広げた。ここはミエセスが初球の甘いスライダーを打ち損じてくれて助かった。長坂を空振り三振に仕留めると、小幡を申告敬遠してビーズリーを打ち取った。

3回も先頭の島田に死球、島田が盗塁を決めた後、中野も歩かせてノーアウト1、2塁。森下をスプリットで空振り三振に取り、大山も初球のストレートで押してライトフライ。佐藤輝もボテボテのサードゴロでピンチを断った。優勝を決めた阪神は、控えのメンバーが中心になっていたが、本来の阪神打線なら、こうは行かなかったはず。

4回あたりからカーブを増やし、5回はそれまでスプリットで三振を取っていたところ、勝負球をカーブ、スライダーにして裏をかいた。6回もミエセスは歩かせたが、ヒットを許さずにちょうど100球で投げ切った。

5四死球は大貫本来の投球ではない。ただ、6回まで1安打に抑えた。ストレート、ツーシームのコントロールは良くなかったが、スプリットやカーブで空振りを取れたことで何とか要所を締められた。7回のミスで勝利投手の権利は消えてしまったが、悪いなりに投げられたと思う。ただし、阪神がいわゆる調整試合ではなくベストメンバーで勝ちに来ていたら、こうはいかなかったかも知れない。次回に向けて調整が必要だと思う。

スポンサーリンク

ヤジ [Bad]

大きなミスが3つ出てしまった。ミスはゼロにできないし、優勝した阪神でもDeNAを上回る79のエラーを記録しているし、岡田監督が試合後にミスばかりと嘆く日も少なくない。だが、負けてはいけない大事な試合の勝負どころでそれが出るかどうかで、チームの成績は大きく変わる。そして、ミスが出た後にカバーできるか。阪神は投手陣が強力なので、エラーでランナーが出たとしても後続を断つことができる。そうした差が143試合のリーグ戦で大きな差となって表れて来る。

1つ目は、2回に大山に死球を与えた後、佐藤輝が2球目をピッチャーゴロ。十分に併殺に取れるというところで、大貫が悪送球で2、3塁にしてしまった。どちらがベースに入るかは確認できていたのか。牧がバックアップに入ったので、そちらが気になったのか。いずれもしても送球も雑に見えた。前述の通り、この場面は失点には繋がらなかったが、キャンプではやっている投内連携をしっかりと確認が必要だろう。

2つ目は、7回先頭の小幡がヒットで出塁した後、代打の糸原を迎えた場面。低めのストレートを引っ張った打球は緩いゴロ。牧が捕って林へトスしたが、これを林が捕球ミスし、ボールが転がる間に2、3塁となった。

牧のトスは、もしかしたら若干引っかかって回転がかかっていたかも知れない。林が送球を捕れなかった後、驚いた顔をしていた。それにしても、併殺は微妙なタイミングなので、最低でも二塁はアウトにしなければならない。反応しなければならないレベルのトスだったと思う。学生自体はセカンドが本職で、ショートの守備はまだまだ経験しなければならないことがたくさんあるとは思う。

ただ、捕れなかったことに対して、トスが変化していたとアピールしたかったのか分からないが、プレーは続いているのだから、すぐさま拾いに行かなければならなかった。センターの関根もそうした事態に備えてカバーできていなかったと思う。このエラーが原因で同点に追い付かれ、大貫の勝ちは消えてしまった。

3つ目は、8回表に1アウト1塁から関根がライト線への二塁打を放った場面。ライトの森下がセンター方向へ寄っていたので、打球に追い付くのに少し時間がかかった。一塁ランナーが知野だったので、管理人も回すのではないかと思ったが、止めた。1アウトで次が佐野、牧だったし、前日に大和を刺した森下の肩も考慮したのだろう。ライトのフェンスからホームまでは意外と距離がないので、打球が追い付いたタイミングでは回せなかったというのもあるかも知れない。

関根も打球と森下の位置を見て、知野がホームを突くと思ったのだろう。だが、そこに思い込みがあったのではないか。二塁を回った時点で前のランナーを見るはずだが、何か誤認があったのかも知れない。関根も送球がホームへ行けば、自分が三塁まで進んでさらにもう1点取れると思っての走塁。

前のランナーが止まっていることを見落としたので、ボーンヘッドには変わりないが、次の塁を狙ったことによる失敗。だが、これはさすがにナイストライとは言えない。しっかりと原因を確認しておく必要があるだろう。

この日は、阪神が調整をメインにフルメンバーではなかったことで、ミスをカバーして勝つことができたが、これだけ続出したらカバーし切れるものではない。この期に及んでではあるが、しっかりと反省して欲しい。

スポンサーリンク

キジ [Other]

変則的な7連戦の最後はまたも延長戦になったが、牧の一打で勝ち越して逃げ切った。ハマスタで中日に連敗してスタートしたが、優勝を決めた阪神は、胴上げや優勝会見の後に広島に移動して2試合を行い、戻って来てのDeNA2連戦だったこともあり、休養や調整のために勝ちに来ていなかった。

近本や木浪、坂本をベンチスタートとしただけでなく、9回裏もノーアウト1塁でバントしていなかったし、同点で岩崎を投入して来なかった。通常だったら負けに直結するミスを連発していたが、その分勝つことができた。

そういう意味で、阪神としてはあまり気にしないだろうが、甲子園では7月13日から5連勝ということになり、今季の成績は5勝4敗となった。京セラドームと倉敷で4敗しているので、ビジターでは負け越しだが、甲子園では4連敗の後に5連勝となり、悪いイメージはないだろう。

昨日も書いた通り、レギュラーシーズンの甲子園は最終戦だったが、10月18日から行われるクライマックスシリーズのファイナルステージで、再び試合が行えるように残り10試合を全力で勝ちに行って欲しい。

CSを争う広島、DeNA、読売の試合が全て延長戦に突入。今週はほぼ勝敗が揃っていたことから、3チームとも引き分けで揃うのではないかと思ったが、DeNAと読売が勝ち、広島はサヨナラ負けになった。これで広島とDeNAの差が2ゲームになった。

勝数広島 残7DeNA 残10読売 残10
787-0 .56110-0 .557
776-1 .5549-1 .550
765-2 .5478-2 .54310-0 .539
754-3 .5407-3 .5369-1 .532
743-4 .5326-4 .5298-2 .525
732-5 .5255-5 .5217-3 .518
721-6 .5184-6 .5146-4 .511
710-7 .5113-7 .5075-5 .504
勝率で並んだ場合は直接対決により、広>読、広>D

これで形の上ではDeNAの自力2位が復活した。残り10試合に全勝すれば、広島戦が1試合あるので広島が6勝しても勝率.557で上回ることになる。

数字上はそういうことだが、とにかく2位となってハマスタでCSを行うには、20日のマツダで勝つしかない。負けても数字上は可能性が残るが、広島残6、DeNA残9で3ゲームをひっくり返すのは、直接対決もなくかなり厳しい。

その負けられない試合は、順番通りなら今永だが、12連勝で最多勝がほぼ確実の東を中5日で持ってくるようだ。さらにその次も中5日にして、26日の読売戦に先発し、CS進出へ負けられない試合を取りに行くつもりだ。

勝てる試合を取って行くことも重要だが、やはり直接対決で勝てば追い抜く可能性も高まる。一番確率が高い投手を持ってくるということで、シーズン終盤ならでは戦い方になる。前回の内容を見れば今永の方が良いかも知れないくらいだが、打線との噛み合わせで勝てていないのも事実。

とにかく20日の広島戦が2位に向けては重要な一戦。CSの最初の試合と思って臨んで欲しい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました