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バウアーが日本初登板 155キロ計測し4回無失点

04/16 ファーム 横浜DeNA0-2埼玉西武(横須賀)

注目のバウアーが先発。初回、1アウトから蛭間に二塁打を打たれたが、高木と陽川を連続三振に取った。3回は中山と若林のヒット、盗塁で1アウト2、3塁のピンチ。ここで蛭間、高木を150キロ台のストレートで連続三振。4回は初めて三者凡退で片付け、53球無失点で日本初登板を終えた。2番手は、前日の1軍での復帰登板が雨で流れた大貫が登板し、2回2/3を1失点(自責0)。知野の2エラー、小深田のエラーで2点を奪われた一方、打線は宮川に6回まで1安打。リリーフも攻め切れずに完封負けとなった。

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ポジ [Good]

観に行った甲斐のある投球

前々からバウアーが16日にファームで登板する予定であることが明らかになっていたこともあり、横須賀スタジアムは早朝から入場券を求める列ができていた。開門は11:30から30分前倒しとなったが、列はどんどん伸びて行ってブルペンの前を折り返し、横須賀スタジアムの隣にある駐車場の方まで続いた。

外野を開放することになるのでは、というくらいの人だったが、最終的には何とか内野で立ち見が出るレベルに留まった。2,680人という観衆は横須賀スタジアムではかなり多い方だと思うが、この日はハマスタで14時からデーゲームが行われて33,135人を集めたことを考えると、それがなかったらもっと横須賀スタジアムの観客が増えていた可能性がある。

マスコミも、ファームの試合とは思えないくらい、たくさん取材に来ており、テレビカメラで取材されるファンも多く目に付いた。横須賀スタジアムのバックネット裏最上段は、報道のスペースとなっていた。

バウアーもTwitterでこの日に先発することを発信し、来場を呼び掛けた。開門から1時間以上経過した試合開始直前にもまだ入場を待つ人が列を作っていた。

そんな注目を浴びた試合の主役、バウアーが登場すると、多くの声援や拍手が送られた。初回、練習では横須賀スタジアムのライト後方にあるネットの上部を直撃する当たりを打っていた蛭間に、カットボールをレフト線へ運ばれた。だが、高木を落差のあるナックルカーブで空振り三振に取ると、陽川はスライダーで3球三振。刀を鞘に納めるソードパフォーマンスも見せ、球場は大きく沸いた。

同じ腕の振り、軌道から多彩な変化球をコントロール良く操り、ストレートも90マイル台後半と球威もある投手。序盤は変化球が多めで、そこまで打てないというような投球ではなかった。だが、3回に2安打と盗塁で1アウト2、3塁となり、最初の打席で打たれている蛭間を迎え、ギアを上げた。

蛭間への3球目は、横須賀スタジアムのスピードガンで155キロを計時。球速もそうだが、大きな声を発しながら投げられたボールは、気持ちも乗って高めに浮きあがるようだった。続く高木も、高めのストレート3球を全て空振りさせ、連続三振。無失点で切り抜けると、この日一番の声援と拍手が送られた。

それらの様子は、球団公式You Tubeチャンネルから動画が出ているので、まだ見ていない方は、以下の動画を見てもらえれば。

背番号96は、自分の平均球速を96マイル(約154キロ)にしたいという思いがあったとコメントしていた。蛭間から空振り三振を奪ったボールはまさにその96マイルだった。ギアを上げ、ガチで投げたボールは、やっぱり凄いなと思った。このシーンをバックネット裏の近い距離で体感できただけでも、観に行った甲斐があった。

まだボールの精度は完璧じゃないだろうし、クイックの遅さを突かれて走られた。課題としてはそんなところで、思ったよりもボール自体は良かったし、実戦から遠ざかっているブランクも感じさせなかった。試合後のコメントでも、100~120球投げられる準備をしたいということで、日本式の中6日のローテーションで100球を超えて投げるつもりなのかも知れない。

バウアーは、アメリカでプレーしている時からSNSをかなり活用しており、自身のYou Tubeチャンネルも持っている。ベイスターズ入団後から日本向けのアカウントも追加し、Vlog(Video Blog、動画で自身の活動や考えなどを発信すること)を何度か公開しており、この日の登板直前に最新の動画がアップされた。

自動翻訳で日本語の吹き替えになっているが、自動の精度が低く、日本人として観ると笑ってしまう部分もあるのだが、バウアーが自分の調整や体のことについて、どれだけ研究して熟知しているかが分かる。来日直後に右肩の張りで調整を遅らせることになった経緯についても説明してくれている。

もともと、日本のプロ野球の独自の応援スタイルについて好感を持っていたバウアーだが、ハマスタのNissan Suiteで勝ちゲームを観戦し、球場演出を含めてさらに気に入ってくれたようだ。MLBとの違いをファンに紹介している。近いうちにバウアーがヒーローとなって、ハマスタでインタビューを受け、車に乗ってファンとハイタッチする姿が見られるはず。彼もそれをイメージしたのだろう。

この動画では、横浜駅東口のスカイビルにあるポケモンセンターヨコハマとポケモンカフェに行った様子がある(行きたかったのは、エージェントのレイチェルのようだが)。Vlogなので日常もあり、練習の様子もあり、という形で紹介してくれるのは非常に興味深いし面白い。過去の動画でも、横浜駅から金沢八景駅までの京急の乗り方を学んだり、PASMOにチャージするための現金を引き出すことにチャレンジしたりと、何事に対しても探求心があることを窺える。

トレーニングやピッチングのメカニズムについては、一過言を持っているバウアー。素行については過去いろいろあるが、研究熱心で熱いハートを持っていることは間違いない。劇薬にもなりうる彼だが、その知識や存在感はチームに良い影響ももたらすはず。大谷の言葉ではないが、まわりの選手は単に憧れて凄いなと思うのではなく、アグレッシブに彼から吸収して欲しいと思うし、彼もそのつもりがあるようだ。バウアーという戦力がプラスになるだけでなく、他の選手やアナリスト、ATも含めてチームとして力を付けて欲しいと思う。

とにかく、この最初の登板は日本でのバウアーの投球に対する期待値がまた大きく上がるものだった。彼の動画を見れば全く心配する必要がないことが分かるが、一番自分を熟知している彼自身がGOサインを出した時に、1軍で最高のパフォーマンスを見せてくれるはずだ。

調整登板の大貫が2番手

バウアーが何回まで投げるか分からなかったので、ベンチから登場する度に大きな拍手が送られていたが、5回は仁志監督が出て来て、バウアーの姿はなかった。交代か、と思っているとマウンドに上がったのは16番だった。

大貫は前日に1軍で復帰登板する予定だったが、雨天中止となった。来週も5試合で、既に火、水の先発投手は決まっている為、おそらく1週間ズレることになるのだろう。その為、既にファームでの最後の登板である6日からかなり間隔が空いているため、50球メドの登板となった。

バウアーから大貫にスイッチするという、ファームとは思えない超豪華なリレー。大貫は最初のイニング、ストレート、変化球ともにコーナーに決まり、さすがのコントロールとキレで3者連続三振。2イニング目は、大貫らしく3つともゴロで打ち取った。

3イニング目でカーブを長谷川にライト前ヒットされ、二盗、三盗が決まって2アウト3塁となったところで、渡部のサードゴロはイレギュラーしたが、知野がバウンドを合わせて捕った。そこまでは良かったが、送球がアンツーカでワンバウンドし、小深田が捕れなかった。エラーで失点となったが、追加点は許さなかった。

セットポジションの時に少しボールが先行していたようなので、その部分は登板間隔が空いていることもあるので、少し調整して来週の1軍での登板に備えたい。ただ、投げているボールは問題ないので、3週間ほど遅れてしまったが、ここから取り戻してくれると思う。

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ヤジ [Bad]

バウアーの登板で注目が集まり、多くのファン、報道陣が横須賀スタジアムに集まった。こういう試合で活躍すれば目立つのだが、打線は6回まで1安打と結果が出なかった。

先発投手が充実している西武。宮川は何故ファームにいる?というような内容で、打つのは難しかったと思う。だから打てないのは仕方ないでは、1軍に定着できない。ファームで、状態の悪い投手や育成の投手を打って数字を残しても、結局1軍で結果を残せず戻って来ることになる。

ファームではそのバラツキが大きいので、誰からどのように打つかが重要。こういう投手が登板する時こそ打てるようにならないと1軍に上がれても定着できない。そういった意味で、しっかり捉えたのは育成の西巻のセンター前ヒットだけだったのは寂しい内容。好調の村川は、良い感じで捉えるもファーストの守備範囲だったが、状態の良さは感じさせた。

サードでスタメン出場だった知野は、2エラーでいずれも失点に結び付いた。7回は前述の通り、イレギュラーしたゴロをしっかりと捕ったのだが、送球のリズムが崩れたのか、ワンバウンドが中途半端になった。渡部は見た目とは違って足が速いが、打球も速かったのでしっかりとステップを踏んで投げても間に合ったはず。

9回は、アンツーカ付近ではあったが、それほど難しくないゴロを弾いてしまった。昨年の開幕でもファーストで守備のミスがあり、1軍定着はならなかった。サードではあるが、なかなか守備力が向上して来ない。打力が突き抜けていれば別だが、知野のキャラだと守備力がなければ1軍に居場所をなかなか作れない。これは練習するしかないので、継続して欲しい。

9回は、ファーストゴロで小深田がベースカバーのピッチャーへ悪送球して2点目が入った。サードを守ることが多かった小深田だが、ファーストにはこれまでに何度も入っているし、練習もしていると思う。だが、ピッチャーへの送球はベースの上にタイミングを合わせて投げる必要があるが、投手が走っているところへ投げてしまった。動いているのだから、後ろになって捕れない。これも練習するしかない。もう一度、基本を確認して欲しい。

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キジ [Other]

横須賀スタジアムの試合は、勝敗としては敗れているのだが、バウアーの投球、そして大貫の登板も含めて満足感で一杯。さらに1軍も阪神に連勝ということで、完全に勝ったかのような気持ちよい日曜の夕暮れだった。先週に続いて、最高の日曜日。昨年は5勝19敗と悪夢でしかなかった日曜日が、今年は良い思い出になっていく。このバウアーの初登板のインパクトは当分消えないだろう。

1軍の試合は、横須賀スタジアムととんかつ勝でニコ生の中継をチラ見していたが、あまり見ていないことと、ファームを中心に書きたいと思ったので、16日の1軍の試合については記事にしない。もともと全試合必ず書くと決めているわけではないので。

その分、ここで少し触れておきたいと思う。まず、開幕カードで3連敗した阪神に対して、1試合中止になったが連勝でハマスタのカードを終えたことは、チームにとって非常に大きいと思う。昨年は、開幕カードで3連敗を喫した広島に開幕6連敗、3カードで1勝8敗と大きく負け越し、最終的に8勝17敗と苦手のカードにしてしまった。

この連勝で、公式戦はハマスタで阪神戦10連勝となり、今年もハマスタでは阪神に勝てるという雰囲気が出てきた。大きく負け越してしまう要素は一つ断てたのかなと思う。昨年負け越したヤクルトにも1つ勝てているし、まずは4チームとの対戦は無難なスタートとなった。

優勝するには苦手なチームは作らず、大きく勝ち越すチームを作ることが必要。まだ対戦していない広島は、この日に首位浮上と波に乗っている。週末のビジターでの対戦でどんな戦いになるかが重要だろう。今永、大貫の先発も見込まれるので、最初の対戦でイニシアティブを握りたい。

今年は不振に苦しんでいる牧だが、初回に才木のストレートを捉えて2ラン。2アウトランナーなしから、宮崎が12試合連続ヒットをマークした後、甘いボールを見逃さない勝負強さを見せた。

平良は、高低、緩急を使ったピッチングで阪神打線を翻弄し、6回までに10奪三振。低めの変化球でゴロを打たせる投手だが、この日はボールにキレがあったようだし、コントロールも抜群だった。もともと4月は週5試合が多かったし、雨天中止も2試合あり、先発後に一度登録を外れて、10日間の間隔を空けて先発している。まだ気温の上がらない4月は無理させない方針だと思うが、そんな中で2度ともきっちりと結果を出している。

これまで平良はなかなか通年でローテーションを守ることができていなかった。肘も良くなり、以前よりも進化した投球で、キャリアハイの成績を挙げることができるか。現状の投球であれば、その可能性は高い。熾烈になって行くローテーションの争いの中でもその存在感は大きい。

お互いに4安打ずつという投手戦の中で、初回の牧の2ランを守り抜いた投手陣。1点差の7回、3番からの打順は伊勢だと思ったが、入江が登板。先頭を出しながら併殺で凌ぎ、佐藤輝にも二塁打を打たれたが無失点で切り抜けた。まだ調子はベストとは言えないが、昨年の経験が生きている。

伊勢は代打攻勢で左が出て来るところ、貫禄で三者凡退。山崎は、開幕カードではサヨナラ打を打たれた近本を抑え、牧と関根のファインプレーにも助けられて3人で締めた。打線の好調さも目立っていたが、このように投手力で守り勝つというのが、今年想定されていた本来の勝ち方。非常に締まったゲームを取り、貯金を増やせたことは今後に繋がって行くと思う。

ファームで大貫が3イニング投げたことで、前述の通り復帰が1週間ズレることが濃厚になった。バウアーの1軍登板も含めて、ローテーションを考えてみたのだが、長くなったので明日の記事とする。火曜が石田、水曜に故郷の佐賀で濵口と予想しているが、18日の予告先発の発表後の投稿になるので、それも踏まえて更新したいと思う。

それでは、横須賀スタジアムの様子を写真で。

先頭は始発ではなく深夜から並んでいたのだろうか。この日は全席自由席だったが、指定席の前売りを打って欲しいくらいの過熱ぶりだった。全席自由席だった分、ファンクラブ特典の招待券で引き換えてバックネット裏の席を確保できたのは良かった。

横須賀スタジアムの売店。開門が11時になったが、やきそばなどの準備が進んでいた。葉山牛ポテトチップは450円。焼肉丼とほぼ変わらないという値段は、さすが葉山牛なのか。

昨年7月以来のスカスタ。西武のバッティング練習中。前述したが、蛭間がライト後方のネットに何度も当てるホームランを放っていた。現状はファームだが、バウアーから二塁打も放って自信を付けて、やがては西武の中軸になるのだろう。

ベイスターズのウォームアップ開始。大橋、松尾、東妻の姿はなかったが、スタメンではなかったので、ブルペンにいたか、別のトレーニングをしていたのかも知れない。その後はベンチに姿があった。

分かってはいたが、バウアーの発表に球場が沸く。

開門から1時間半が経過した12:30頃でもまだ列が長く、入場を待つ人が多かった。

この時点では一塁側、三塁側とも一番外野寄りのスタンドはまだ入っていなかったが、最終的には席はほぼ埋まり、最上段で立ち見をする観客も多かった。内野スタンドは大入りの状態。

やっと試合開始。バックネットが近い分、スマホのカメラではネットが気になる写真しか撮れず。

バウアーの投げる時の声も、ボールの威力も、近くで感じることができた。

ピンチを切り抜けて益子と話しながらベンチに戻るバウアー。次の回にマウンドへ上がる時も、スタンドからは大きな拍手が送られた。

バウアー降板でメインイベント終了、と思ったら大貫がマウンドへ。前日の雨天中止の影響とは言え、豪華すぎるリレー。

7回2アウトで大貫の球数が49に到達したため、仁志監督が出て来て橋本に交代。

9回裏、松尾がスタンバイを始めていたので回ればいいなと思っていたが、一発逆転の場面で登場。球場も沸いたが、残念ながら詰まったショートへの小フライで試合終了。

試合後の整列にはバウアーの姿も。

試合は敗れたが、整列したベイスターズの選手たちに拍手が送られた。

試合後はバウアーも含めてチームのミーティング。

試合に敗れたとは思えない満足感で球場を後にした。

結局、昼食を取れていなかったので、球場から近い「とんかつ勝」で食事。ニコ生のハマスタ中継を見て、勝利を確認。気分良く横浜へ戻れた。

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