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交流戦も投高打低 平均得点は4.25から3.3へ大幅減

2022年シーズンは、開幕から投高打低の状況が続いている。特にパ・リーグは、日本ハム以外はチーム防御率が2点台で、投手の防御率ランキングでも1点台の投手が6人いる。セ・リーグもトップの青柳が0点台をマークしている。佐々木朗希の完全試合を含めて、既にノーヒットノーランが3回達成されている。交流戦も例外なく投高打低となった。

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いわゆる飛ばないボール以来の投高打低

2021年の交流戦は、1試合平均の1チームの得点が4.25点だった。つまり、全試合を平均すると4.25対4.25というスコアになるということ。2022年は大幅に減って3.3点。昨年に比べていかにロースコアの試合が多かったかが分かる。

ここで、2021年と2022年の成績を比較してみる。

2122チーム21防22防21得21失22得22失
51ヤクルト4.032.4880727851
22阪神3.521.9682766238
83ロッテ4.453.0085836659
114ソフトバンク3.042.5268566845
75西武4.732.6087906955
36DeNA4.902.6091935956
67楽天3.963.1378745056
108日本ハム3.423.4761706966
19オリックス3.762.8096705357
910読売3.844.1072716178
411中日3.553.6558654569
1212広島5.004.3860983383
2021年、2022年の交流戦について、順位、防御率、得点、失点を比較

得点が減っているので、当然防御率も大幅に低い数字になっている。18試合とは言え、阪神の1.96は驚異的な数字だ。2021年はソフトバンクが3.04をマークし、これがダントツの1位だったが、それよりも1点以上低い数字になっている。

2022年に下位だったチームはそれほど防御率を改善できていないが、上位のチームは大幅に改善している。特にDeNAは、4.90から2.60と半分近く数字が小さくなっている。

広島は開催が中止された2020年を除いて、3年連続の最下位と苦しんだ。特に得点は18試合で33点と、1試合平均で2点に満たなかった。交流戦前はセ・リーグトップの打率.261だったが、交流戦では.217と封じ込まれた。もともと今年はホームランが少ないチームだったが、交流戦では終盤まで1本も出ず、最後に2本がやっと出たという感じ。

DeNAにとっては、1勝8敗と苦しみ抜いている相手だけに、どうやってそんなに勝っているんだという感じ。特にDeNAが勝ち越したソフトバンクは、3試合合計で26-1というスコア。4試合だったら33-4を超えていたかも知れないほどだ。

個人成績に目を移しても、交流戦の防御率ランキングは、26イニング無失点だった日本ハムの加藤を筆頭に、0点台の投手が7人もいる。その中に、ノーヒットノーランを達成した今永と大貫も入っている。だが、18試合なのに規定投球回数に達したのがこの二人だけというのが、DeNAの苦しさを表している。

1点台までに16人が並んでいる。楽天の田中将は2.25をマークしているが3敗。高橋光成も2.70で同じく3敗。得点が少なくなっており、抑えても援護がないということも多かった。

とすると打撃成績は反比例することになりそう。現在、両リーグともに規定打席に到達している3割打者は3人ずつで、合わせて6人しかいない。だが、交流戦は18試合だけということもあり、19人が3割に到達した。交流戦前まで大不振だったオリックスの杉本が.391で打率トップに立った。

DeNAでは佐野が.333をマークし、シーズントータルの首位打者に躍り出た。また、関根が.298と素晴らしい結果を残した。一方、牧は.261とやはりこの期間は少し苦しんだ。

投手の球速が年々速くなっているとは言え、昨年から急激に変わったというわけでもない。ここまで顕著に出ていると、ボール変わってないよね?と疑いたくもなる。2011年、2012年に採用していた、飛ばないボールに近いものになっているような感覚だ。この傾向は、例年投手に疲れが出て来る7月以降の夏場も変わらないのだろうか。

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ベイスターズは可もなく不可もなく

ちょうど5割だったベイスターズ。数字の通り5割を確保したとも言えるし、シーズントータルの借金を減らせなかったとも言える。全てのカードが2勝1敗で、波が少ない交流戦だった。

昨年、パ・リーグ全球団からホームランを放ったオースティンを欠き、大田、楠本ら故障者もいたことを考えれば、最低限5割を確保したことは評価できるだろうが、勝てた試合もあったという点で、詰めの甘さも出た。

今永がノーヒットノーランを達成するなど2勝を挙げ、大貫も0点台の防御率で2勝。京山も自身に勝ちは付かなかったが、先発した試合は2勝1敗と勝ち越し。濵口も交流戦でプロ入り初の黒星を喫したが、先発試合は2勝1敗だった。

一方で、開幕投手の東はファームでの再調整が続き不在。ロメロはKOを繰り返してファームでの再調整。上茶谷も一度、登録を抹消されての再昇格となったが、左足首を捻挫してしまった。

リリーフは、伊勢の好調が続き、クリスキーの好投が目立った。エスコバーも復調し、山崎も5Sを挙げた。三嶋が不在の中だったが、こちらは好材料が多かった。

交流戦前まで4.26だった防御率は、交流戦で2.60をマークしたことで3.75まで改善。まだセ・リーグではワーストだが、他のチームに近い水準になった。リーグ戦再開後も、この状況を維持し、打線の援護を待つ形を作りたい。

野手では、蝦名の台頭が大きかった。外野手はケガ人が連続する中、代打で結果を残し、チャンスを掴んだ。1軍経験が多くない若手が、代打の1打席で結果を残すというのは、非常に難しいことだが、監督に使ってみたいと思わせる内容を見せられた。他の若手も、ファームで結果を残しつつある細川も、こういった狭き門を潜り抜けて欲しい。

牧、宮崎がやや打率の面では苦戦した。そして、昨年は交流戦で打っていたソトが今年は苦しんだ。キャッチャーでレギュラーとして起用された嶺井も、バッティングに関しては下降していた。

印象的な良い面も見られた交流戦。ここからオールスターまでの戦いに、結果となって生きて来るかどうか。リーグ戦再開後は、それらをもっと勝利に結び付けたい。

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